着付け教室ガイド

強引な勧誘や強制販売がなく、安心して通える着付け教室の探し方

残念ながら着付け教室の中には過剰な接客や販売を行う教室もあります。講師や販売員が相手の気持ちを考えずに売り込むことを優先するあまり、押し売りや強制的な販売が行われているようです。

「押し売りはすべきでない」という考えについては多くの方が賛成されることと思います。消費者だけでなく、販売員であっても「押し売りをしたい」と思っている人は少ないはずです。

そのような状況にも関わらず、なぜ押し売りがなくならないのでしょうか?

実は、このような強引な販売は呉服業界や着付け教室に限ったことではありません。

着付け教室での押し売りと郵便局での不正な保険営業の共通点とは?

郵便局での不正な保険営業の問題はニュースでも大きく話題となりました。本人や家族の意向を無視して、老人を半ばだますようなかたちで不必要な保険商品を購入させる手法は大きな批判を受けました。ニュースを見て、自分の親は大丈夫だろうかと心配になった方も多いと思います。

実は、この保険営業の問題と着付け教室での押し売りの問題には共通する原因があります。

達成不可能なほどに課された過剰なノルマが押し売りの原因?

販売員が熱心になりすぎるあまり、押し売りをしてしまうこともあるかもしれません。しかし、それ以上に問題なのは、相手をだましてでも売らなければならない状況に売り手が追い込まれていることにあります。

会社や上司からの命令、そして達成不可能なほど過剰なノルマを課され、不正な販売方法に手を染めてしまったケースも多いのではないでしょうか。

「タダより高いものはない」「安物買いの銭失い」という言葉が教えてくれること

無料のほうが有料よりも良い。高いよりも安いほうが良い。世の中の仕組みが単純であるならば、この言葉のとおりでしょう。しかし、現実は必ずしもそうではありません。

ボランティア活動なら無料でも問題ありませんが、そうでなければ、タダであることや安すぎる金額であることにはそれなりの理由があるはずです。

あまりにも安すぎる受講料なのに、商売が成り立つ理由はどこにあるのでしょうか?受講料が無料であり続けるためには、無料で集めた生徒に着物を買ってもらわなければなりません。(だからこそ、押し売りが起こりやすくなるのです。)

反対に高ければ良い、高額だから安心、ということは決してありませんが、「受講料が無料だから」「安いから」というだけで着付け教室を選ぶのではなく、「なぜ無料なのか?」「なぜ安いのか?」その理由を考えながら教室を探してみることも一つの選択肢です。

必要のない人に無理やり売りつけたり、相手をだまして売りつけることが問題

最後に、誤解のないように申し上げれば、洋服の販売と同じように、着物の販売そのものは悪いことではありません。保険商品も万が一の時にはありがたい存在であり、決して保険の販売自体が悪いわけではありません。

必要のない人に無理やり売りつけたり、相手をだまして売りつけることが問題なのであり、そのような押し売りを助長するような過剰なノルマにも問題があると言えるでしょう。

安心して通える着付け教室を探す際のチェックポイントとして、「押し売りをしなければならないような運営方法になっていないかどうか?」という視点を持って教室を探すことをオススメいたします。

 「授業料が安いから」「場所が近いから」といった理由だけで決めてしまうのではなく、インターネットを利用して着付け教室の評判や口コミなどを確認してみるのもよいでしょう。

着付け教室によっては、先生の自己紹介や着付けに対する想いなどをホームページに掲載しているところもありますので、そのような情報を参考にしてみても良いかもしれません。

参考記事:着付け教室での押し売りがなくならない理由


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